最低賃金大幅アップ!【業務改善助成金】の具体的導入事例とは

毎年10月から改定される最低賃金ですが、厚生労働省の中央最低賃金審議会の小委員会が令和3年7月14日、902円の全国加重平均を28円引き上げ、930円とする目安をまとめ、経営者の間に激震が走りました。

コロナ禍で売り上げが減少している事業が多い中にもかかわらず、全国で28円~32円の最低賃金引き上げの発行が予定されています(「令和3年度地域別最低賃金答申状況」はこちらからご覧いただけます)

一方、これに呼応するように、厚生労働省は令和3年8月から業務改善助成金の対象となる設備投資の範囲の拡大や 、対象人数の拡大、助成上限額の引き上げを行うなど、使い勝手の向上を図ることを発表しました。

この記事では、業務改善助成金の8月からの変更点、また10月からの最低賃金引き上げに備えて、助成金を上手に利用するための具体的導入事例を社会保険労務士が紹介します。

業務改善助成金とは

業務改善助成金について、ざっくり説明します。 

業務改善助成金を申請するには、生産性向上のための設備投資を行い、事業所内の最低賃金を引き上げることが要件になっています。生産性向上のための設備投資とは、機械設備、POS システム等の導入や人材育成に係る研修、業務改善のためのコンサルティングなどです。具体的な導入事例は、記事の中でご紹介します。

助成金の概要や手続き方法などは、厚生労働省の動画がとても分かりやすいので、詳しく知りたい方は下記をご覧ください。

厚生労働省HP:業務改善助成金のご案内その1 概要編

厚生労働省HP:業務改善助成金のご案内その2 手続き編 

業務改善助成金の8月からの変更点

業務改善助成金は、毎年要件が見直されていますが、令和3年8月以降はさらに下記の項目が緩和・拡充されています。

厚生労働省HP:000809294.pdf (mhlw.go.jp)より

対象人数の拡大と助成上限引き上げ

最低賃金の引き上げコースですが、8月以降は新たに45円コースもできました。これは、30円と60円コースを選択する事業主が多い中、その間を新設したようです。

また、コロナ禍で影響を受けている事業主は、10人以上コースも新設され、助成額の上限もアップしています。

設備投資の範囲の拡充

業務改善助成金を申請するには、生産性向上のための設備投資を行い、事業所内の最低賃金を引き上げることが要件になっています。

この設備投資ですが、これまで対象外とされていた車両の購入やパソコン、タブレットなどの端末の新規導入も助成の対象となりました(条件あり)。

ご自身の会社でこれといった設備投資が思いつかない…、という場合でも、パソコンの新規導入などであれば、助成金の利用を考えてみてもいいのではないでしょうか。

年度内に2回申請可能

今回の要件の緩和・拡大措置では、年度内に2回申請することができるようになりました。そのため、事業所内最低賃金の引き上げを2回に分けて実施することもできます。

令和3年度の業務改善助成金の申請締め切りは、令和4年1月31日までです。予算内での募集ですので、期限前に募集が締め切られる場合がありますので、お早めに申請されることをおすすめします。

業務改善助成金を使った業種別導入事例

では、ご自身の会社で業務改善助成金を利用する場合、 「生産性向上のための設備投資」とは、どのようなことをすればよいのでしょうか? 厚生労働省からは過去に実際利用された導入事例が示されています。

事例には、導入した会社の事業内容も書かれていますので、ご自身の会社が導入する際のイメージがわきやすいのではないでしょうか。

それでは業種別に具体的にみていきます。

製造業

卸売業・小売業

宿泊・飲食業

サービス・娯楽業

医療・福祉

業務改善助成金を使った最新導入事例

上に挙げた業種別導入事例は、平成29年度のものです。

では、直近3年間で例示されている具体例を年度ごとにも見てみましょう。

令和2年度

平成31年度

平成30年度

まとめ

以上、業種別、年度別に導入事例を見てきましたが、業種別では傾向はみられるものの、様々な導入事例があることがわかっていただけたのではないでしょうか?

ご自身の会社で、導入されたい事例、もしくはこのようなものを導入して事業を改善させたい、というものがあれば、是非この助成金を利用してみてはいかがでしょうか?